PSAが高いと言われたら必ず前立腺がんなの?
泌尿器科医がわかりやすく解説
公開日:2026/09/01
健康診断で「PSAが高い」と言われて不安になっていませんか?

健康診断や人間ドックで「PSAが高いので泌尿器科を受診してください」と言われると、
- 「前立腺がんなの?」
- 「すぐに治療が必要?」
- 「症状はないけれど大丈夫?」
と、不安になる方は少なくありません。
しかし、PSAが高いからといって、必ず前立腺がんというわけではありません。
まずはPSAとはどのような検査なのかを知ることが大切です。
PSAとは?
PSA(前立腺特異抗原)は、前立腺で作られるたんぱく質で、血液検査で測定することができます。
前立腺がんの早期発見に役立つ検査として広く行われていますが、前立腺がんだけに反応する検査ではありません。
前立腺に炎症があったり、前立腺が大きくなっていたりする場合にも、PSAは高くなることがあります。
PSAはいくつから高いの?
一般的には、PSAが4.0 ng/mLを超えると精密検査を検討することが多いとされています。
しかし、年齢や前立腺の大きさなどによって判断は異なります。
例えば、加齢に伴い前立腺が大きくなると、前立腺がんではなくてもPSAが高くなることがあります。
そのため、PSAの数値だけで前立腺がんかどうかを判断することはできません。
PSA値だけではなく、年齢や症状、過去のPSA値の変化なども含めて総合的に評価することが大切です。
PSAが高くなる原因
PSAが高くなる原因には、次のようなものがあります。
- 前立腺肥大症
- 前立腺炎
- 前立腺がん
- 尿が出にくい状態(尿閉)
- 前立腺への刺激(検査や処置など)
つまり、PSAが高い=前立腺がんではありません。
PSAが高いと言われたらどうする?
まずは泌尿器科を受診し、原因を調べることが大切です。
診察では、
- PSA値
- 年齢
- 排尿症状の有無
- 過去のPSA値との比較
- ご家族に前立腺がんの方がいるか
などを確認し、必要な検査を検討します。
どんな検査をするの?
PSAが高い場合でも、すぐに前立腺がんと診断されるわけではありません。
必要に応じて、
- 尿検査
- 超音波検査
- PSAの再検査
- MRI検査
- 前立腺生検
などを組み合わせて診断します。
PSAが高いからといって、すべての方が前立腺生検を受けるわけではありません。MRI検査なども参考にしながら、必要な方に検査をご提案しています。
前立腺がんには症状がないこともあります
前立腺がんは、初期には自覚症状がほとんどありません。
そのため、
- 排尿は普通にできる
- 痛みもない
- 特に困っている症状がない
という方でも、健康診断のPSA検査がきっかけで見つかることがあります。
症状がないからといって安心せず、PSAの異常を指摘された場合は放置しないことが大切です。
まとめ
PSAが高いからといって、必ず前立腺がんというわけではありません。
前立腺肥大症や前立腺炎など、前立腺がん以外の原因でもPSAは高くなることがあります。
一方で、前立腺がんは初期には自覚症状が少ないため、PSAの異常は早期発見の大切なきっかけになります。
健康診断でPSAが高いと指摘されたら、「大丈夫だろう」と自己判断せず、一度泌尿器科で相談しましょう。異常がないことを確認することも大切です。
当院では、PSA値や症状を総合的に評価し、一人ひとりに合わせた検査・治療をご提案しています。気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。
このコラムの監修医師
北戸田ナノ整形外科泌尿器科クリニック
副院長早川 希
略 歴
- 2007.3 獨協医科大学卒業
- 2009.4 東京女子医科大学 泌尿器科
- 2009.10 戸田中央総合病院 泌尿器科
- 2012.4 東京女子医科大学 泌尿器科
- 2013.4 済生会川口総合病院 泌尿器科
- 2015.4 済生会川口総合病院 泌尿器科 医長
- 2016.4 江戸川病院 泌尿器科
- 2017.11 大野中央病院 泌尿器科 医長
- 2025.5 北戸田ナノ整形外科泌尿器科クリニック副院長
資 格
- 日本泌尿器科学会認定専門医
- がん緩和ケア 研修修了
- ロボット手術 Da Vinci console surgeon certificate
所属学会
- 日本泌尿器科学会
- 日本透析医学会
- 日本移植学会







